投資ファンドのJ-starが投資を積極化

12月から1月にかけて7件に投資

投資ファンドのJ-starによる投資が加速しています。J-starの公表によると2017年12月から2018年1月30日現在までに株式投資を7件実行していることが明らかになっています。

J-star社の投資方針によると、投資ターゲットは10億~30億円程度の規模であり、特定の分野での高い独自性や、ブランド力、業界再編が行われている業界でノウハウの横展開が可能なインフラ関連や小売業、ヘルスケア等がターゲットになっています。投資期間は3~7年程度となっているようです(償還期間内に設定されていると推測されます)。

 

幅広い業種での投資を実行

具体的に彼らがターゲットとしている業界を見ていきましょう。

 

2017年12月18日:株式会社越後屋

株式会社越後屋は2005年の設立以来、炭火焼き干物食堂の『越後屋』を中心に立ち食い焼肉の『次郎丸』、自家製生麺のパスタ店『POTA PASTA』など独自性のあるメニューを提供する飲食チェーンです。その中で炭火焼き干物を中心とする店舗を会社分割によって取得しています。本件については、レコフが仲介のアドバイザリーに入っておりKPMG FASと森・濱田松本法律事務所がDDを担当しているとのことです。

 

2017年12月28日:株式会社ジェシーインターナショナル

株式会社ジェシーインターナショナルはコスプレ等の製造販売を行う企業です。主力ブランドである「BODYLINE」を中心に企画デザインから中国での生産委託製造、そして量販店(ドン・キホーテなど)やECでの販売を行っています。

J-starの公表によると、コスプレを中心としたエンターテインメントファッションという領域はニッチである一方でサプライチェーンマネジメントの管理が属人的になりやすく、事業承継が困難という課題があったとのことです。

J-starの持つ小売業のち県とネットワークを活用して、事業の成長と越境EC等を活用した新たなチャネル開発を行うとのことです。本件については、仲介については日本M&Aセンター、森・濱田松本法律事務所とフェアコンサルティングがDDを担当していることです。

 

2018年1月9日:株式会社セクションエイト

株式会社セクションエイトは婚活関連サービスである「相席屋」を展開する企業です。国内では未婚率が上昇しており、交際相手のいない男女も1000万人に上るとのことです。J-star買収後はコメダ珈琲の安田元社長を招聘し、店舗展開を強化していくとのことです。本件については、ティーポット、アクアコーポレートアドバイザリー、長島・大野・常松法律事務所がDDを担当しているとのことです。

 

2018年1月9日:株式会社三和サービス

株式会社三和サービスは愛知県で中古車の販売業を8店舗展開している企業です。特徴として、自社ブランドの「LDJ DESIGN」は人気車種をドレスアップしたドレスカーになっており、アフターパーツを含めて付加価値の高い中古車販売を行っている企業のようです。本件については、M&A仲介としてストライク、DDとして日比谷中田法律事務所、アタックスグループ、株式会社リブ・コンサルティングが担当されているとのことです。

 

2018年1月22日:株式会社イッティ

株式会社イッティはヘルスケア関連商品の企画、販売を行う企業です。スリムアップ用のサンダル健康系のサプリメント等をEC及びバラエティショップで販売しています。社長の瀧本氏は引き続き継続するとのことで成長戦略型のM&Aであると考えられます。本件については、M&A仲介をM&Aキャピタルパートナーズ株式会社、アレストラ・パートナーズ株式会社、アクアコーポレートアドバイザリー株式会社、AnDus税理士事務所、長島・大野・常松法律事務所

 

2018年1月22日:ハリタ金属株式会社

ハリタ金属株式会社は、鉄・非鉄金属のリサイクル事業、産業廃棄物の中間処理を行う企業です。北陸エリアではTOPクラスのシェアを持ち、技術力もTOPクラスです。今後の事業拡大とガバナンス強化のためにファンドへの譲渡を決定したとのことです。本件のアドバイザーについては明らかになっていません。

 

2018年1月22日:株式会社横井製作所

株式会社横井製作所は、消防製造機器の製造・販売を行う企業であり、1958年創業と歴史の長い企業です。消火設備についてもTOPのクラスのシェアを誇る企業ということです。横井製作所についても、今後の成長とガバナンス強化のために、成長戦略型の譲渡を行い、代表は引き続き継続をされるとのことです。